学会概要/会長挨拶/役員一覧

学会概要

■日本協同組合学会とは

日本協同組合学会は1981年4月に設立され、日本学術会議の協力学術研究団体として登録されています。学会の目的は、研究者と実践家の協力によって協同組合運動のあり方について学際的に研究することであります。

 

■会員

日本協同組合学会には研究者だけでなく、各種協同組合の第一線で活動中の実践家が多数参加しています。
本学会の現在の会員数は約700名、賛助会員46団体です。

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■活動内容

・年1回の大会

・年2回の学会機関誌『協同組合研究』刊行

・春季研究大会

・地方支部研究会の開催

・書籍の刊行

・海外協同組合研究機関との研究交流

など

 

会長挨拶

会長就任にあたって ~社会的共有財としての協同を守り育てる

 

会長 田中 夏子

 

 第19期(2017年10月~2019年9月)、日本協同組合学会会長を務めることとなりました田中夏子です。私自身は甚だ力不足でありますが、様々な領域の経験豊かな実践家、研究者によって構成される常任理事会、理事会、そして会員の皆さんとの協力のもと、これから2年間、学会運営を行なっていく所存です。

 本学会は、制度上の協同組合組織はもとより、協同組合の原基ともいえる市民の自治的活動や協同事業も含め、その研究的・実践的課題を探求してきました。日本の協同組合は種別を問わず、総合性、地域密着性、市民の自己組織化支援、SDGsの志向等、国際的にも着目される取り組みを蓄積してきましたが、それぞれの領域を横断する水平的展開となると、課題は多く残されています。前期(第18期)は、こうした課題をとらえ、石田前会長のもと「協同組合間の連携・連結」を重点項目の一つとしてきました。今期もこうした流れを踏襲しつつ、あらためて「社会的排除との闘い」「(本来の意味での)補完性原理の探究」「社会的共有財の保全」といった協同組合に備わる3つの軸について、地域はもとより、国際社会も射程にいれ、協同組合や幅広い市民の協同組織相互の学びあいを土台に、具体的な連携を深めてまいりたいと考えています。

 目下、地域、生活、産業・労働等の領域における日本の諸政策は、分断的機能を強めています。地域政策においては、これまでは経済活動に対して使用されてきた「集中と選択」概念が地域運営でも導入され、その結果、農山漁村や地方都市の「生き残り」が喧伝され、内発的に展開してきたはずの地域づくりがかく乱されつつあります。生活領域においても、福祉政策に顕著に見られるように、自前の「共生」を参加型で構築しようと奮闘してきた市民たちが、その活動基盤となる制度の縮小に危機感を募らせています。大企業においても効率最優先の掛け声の中、不本意な仕事を迫られる労働現場が広がり、政府が進める働き方改革は、およそ「ディーセントワーク」とは逆行する内容です。いずれも協同組合や非営利・協同組織が当事者として深く関わり、排除に抗する流れをつくろうと試行錯誤している領域です。

 また、協同組合は直近の地域での取り組みを起点としつつも、自らの生活の安寧が途上国等の現状にどう接合しているかにも敏感であらねばなりません。2016年春大会の際の、理事会による「TPPの批准反対」声明も、日本のグローバル企業が途上国の経済や環境、健康に負の影響を及ぼしてきた現状を踏まえ、日本側には被害的側面のみならず、加害的側面があることを確認する内容となっています。国際社会における市民相互の草の根の連帯が切に求められる今日、協同組合を通じた連携はその具体的方策として重要です。

 さらに現在は、平和の希求についても「他人まかせにできない」時代です。協同組合にとっては自明の課題ですが、あらためてその重要性をあらゆる機会をとらえて確認する必要があります。前期は、「共謀罪」に関わる学習会も開催しました。市民的協同の基本である「自治」が監視の対象となるならば、協同組合や市民活動の存立自体が危うくなる可能性も否めません。災害や戦争に乗じる資本主義の冷徹性に替わる経済の仕組みを構想することも、協同組合が負うべき役割といえましょう。

 過大な課題を列挙しましたが、その一部をわずかでも前進させられるよう、取り組んでまいりたいと考えます。

 

役員名簿 (2017年10月~)

日本協同組合学会第19期常任理事

役割 氏名 所属等
会長 田中 夏子 大学非常勤講師・農

副会長(編集委員会・学会誌賞担当)

北川 太一 福井県立大学
副会長(企画・学会賞担当) 大高 研道

明治大学

副会長(国際・総務担当) 勝又 博三 JC総研
企画担当(企画・学会賞担当) 高橋 巌 日本大学
企画担当(企画・学会賞担当) 小山 良太 福島大学
企画担当(企画担当) 野口 敬夫 東京農業大学
企画担当(企画担当) 中村 久子 NPO法人ワーカーズ・コレクティブ協会
編集委員長 走井 洋一 東京家政大学
編集委員 伊丹 謙太郎 千葉大学
編集委員(春大会等企画担当) 相良 孝雄 一般社団法人協同総合研究所
編集委員 米澤 旦 明治学院大学
編集委員・総務担当 岡本 一朗 大学生協
国際担当 小林 康幸 全国農業協同組合中央会
総務担当(NL作成・HP管理担当) 松本 典子 駒澤大学
総務担当 伊藤 治郎 日本生活協同組合連合会
総務担当 河村 浩史 全国漁業協同組合学校
 

日本協同組合学会第19期役員

役割 ブロック等 氏名 所属等
理事 北海道 坂下 明彦 北海道大学
    小池 晴伴 酪農学園大学
    小林 国之 北海道大学
  東北 小山 良太 福島大学
    冬木 勝仁 東北大学
    成田 拓未 弘前大学
    林 薫平 福島大学
  関東甲信越 伊藤 亮司 新潟大学
    高橋 巌 日本大学
    清水 みゆき 日本大学
    田中 夏子 大学非常勤講師・農
    中村 久子 NPO法人ワーカーズ・コレクティブ協会
    伊丹 謙太郎 千葉大学
  東京 大高 研道 明治大学
    相良 孝雄 協同総合研究所
    小林 康幸 全国農業協同組合中央会
    岡本 一朗  大学生協
    米澤 旦 明治学院大学
    松本 典子 駒澤大学
    伊藤 治郎 日本生活協同組合連合会
    河村 浩史 全国漁業協同組合学校
    走井 洋一 東京家政大学
    野口 敬夫 東京農業大学
  東海北陸 安藤 信雄 中部学院大学
    向井 忍 地域と協同の研究センター
  近畿 増田 佳昭 滋賀県立大学
    樫原 正澄 関西大学
    辻村 英之 京都大学
  中国四国 森 佳子 島根大学
    副島 久実 水産大学校
    玉 真之介 徳島大学
  九州沖縄 白武 義治 佐賀大学
    渡邉 克司 鹿児島国際大学
    山浦 陽一 大分大学
  会長推薦 北川 太一 福井県立大学
    勝又 博三 JC総研
監事   松岡 公明 農林漁業団体職員共済組合
    近本 聡子 公益財団法人生協総合研究所